コロンビアにおける女性生産者のシンボル マリアさんのコーヒー

アプリコットやネクタリンのようなストーンフルーツを感じ

華やかさと蜂蜜のような甘さが全体を包み込む

とてもバランスが良く、甘い余韻が続く

 

 

生産国 : コロンビア

生産者 : マリア・ロサ・オイドール

エリア : カウカ県インサ市サンアントニオ

標高  : 2,000mm

品種  : タビ、ティピカ、カトゥーラ

精製処理: フリーウォッシュド

焙煎度合: 浅煎り

 

 

 

 

 

story

 

 農園主のマリア・ロサ・オイドールさんは、夫のAntonio Pillimueさんと、4人の子供たちと共に農園を運営しています。

農園はサンアントニオ市の小さな街から歩いて30分の距離にあり、夫妻はそこで小さなお店の経営もしています。
夫妻はその小さなお店で稼いだお金を貯め、約15年前に3haの土地を購入し、コーヒー生産を開始しました。

現在では、マリアさんの家族全員がコーヒーに従事しています。
長男のRobinsonさんは、地域の生産者組合のリーダーとして働いた経験があります。
また、二男のNilsonさんは、家族の土地の一部を引き継ぎ、コーヒーについて学ぶために農園での仕事を開始しました。
マリアさんは現在59歳になりましたが、今でも毎日山の頂上まで登り、ピッカーの配置やスケジュール管理を行っています。
彼女は、”Juan Valdez”のように、表彰されて来ませんでしたが、コロンビアにおける女性のコーヒー生産者のシンボルとして、とても印象的な人物です。

 

小さい農園にも関わらず、タビ, ティピカ, カトゥーラの3種類の品種が植えられています。
農園の標高は2000mととても高く、低標高ではさび病の被害を受けてしまいがちなこれらの品種の栽培が可能となっています。
それでもなお、将来に備えて、3年前にコロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)のサポートを受け、古い木のカスティージョ種への植え替えを行いました。
コーヒーの樹へは、樹の状態や実を結んだチェリーの数に応じて、年に三回肥料を与えています。
また、新しい木への植え替えのために種を収集し、農園内で発芽させ、苗を作っています。
収穫期には最大15人のピッカーを雇います。また、1名の常駐労働者も雇ってり、年間を通じて農園維持のサポートをしています。
長年に渡り、マリアさんは農園の質を向上すべく、Pergamino
社のサポートを受けながら一生懸命に働いてきました。
そして彼女の努力は実を結び、スペシャルティコーヒー市場でコーヒーを販売することができるようになりました。

 

 

 

 

 

PERGAMINO

  

マリアさんとは、Mercantaと親交の深いPergamino社(ペルガミーノ)を通じて知り合うことができました。
Pergaminoは長年の間激しく変動するコーヒー価格の影響を受けて来ました。
将来いくらで売れるかの保障もない中、農園に投資し続けなければなりませんでした。
コロンビアのことわざで

「Tiempo de las vacas gordas y las vacas flacas(直訳:牛は太った時期とやせた時期がある」

というように、物事には良い時と悪い時が必然的にありますが、総じて悪いことの方がよく起きるもので、Pergaminoは度々、コーヒーの持つ素晴らしい風味を理解もしない大きな輸出業者にコーヒー売らざるを得ず、最終的に輸出業者がいくらでコーヒーを売っているのかも知ることができませんでした。
しかし、海外の輸入業者やロースターへ直接販売を開始することで状況は大きく変わりました。

 

現在、PergaminoはCauca県、Huila県、Narino県の600名を超える小規模農家と活動をしており、その影響力は日に日に拡大し続けています。
Pergaminoは生産者に対し、コーヒーの品質の評価とトレーニングを行い、長年関係性を構築してきました。
また、生産者に対する透明性に注力しており、Pergaminoが受け取る利ざやは常に明確であり、品質により追加された付加価値はプレミアムとして、直接生産者へ還元しています。
近年Pergamino社は、Cauca県においては新たなプロジェクトにも着手しており、Pillimue一家に資金援助し、小さな倉庫とカッピングラボラトリを建設しました。(Pillimue一家は、長年様々な家族農園のコーヒーをPergamino社に供給してきました。)
それらの施設は、より良い市場へのアクセス拡大と、生産者が直接コーヒーを管理できるようにすることを目的として建設されました。
物流、調達拠点としての役割を果たすのみならず、カップクオリティのフィードバックを150以上の生産者家庭に提供しています。
こうした役割は地方機関よりもより幅広い影響力を持ち、SanAntonioのみならず、Belen、La Palmera、Aguablanca、Pedregal、Palmichal、San Jose、Santa Teresa等、様々なエリアへ影響を及ぼしています。
Pillimue氏とPergamino社のプロジェクトにより、これまでよりも、より多くの生産者がスペシャルティコーヒー市場にアクセスすることができるようになり、品質に見合ったより良い価格でコーヒーを販売できるようになりました。
収獲期には、Pergamino社は毎月産地を訪問し、カップや品質に関してのアドバイスを行っています。生産されたコーヒーのうち85点を超えたロットは全て買いつけています。
またさらに良いスコアものは当ロットのようにマイクロロットとして管理され、農
園名や生産者の名前と共に販売されています。

 

 

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